2025.11.6
健康 セルフケア【オフィスdeストレッチ】オフィスでできる簡単ストレッチ!ふくらはぎの筋肉を伸ばして不調を改善!
オフィスワーカーの皆様におかれましては、ふくらはぎの”張り”や”むくみ”が気になったりする方は多いかもしれません。
オフィスワークでは、座り続ける姿勢となることが非常に多いと思います。
座っている間は、基本的には足の筋肉を動かさないため、血流が悪くなりやすく、ふくらはぎの筋肉は硬まりやすい状態にあります。
世界全体でみても、日本人の座位時間は非常に長いと言われております。
そのため、特に日本人においては座りすぎによる不調が起こりやすいと考えられます。(下図参照)

引用:座位行動の定義とその実態 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
ふくらはぎの筋肉は、足先からの血液を心臓に戻す役割があり、ふくらはぎが硬くなることにより、末端からの血流が戻りにくい状態を引き起こします。
また、姿勢を介して腰痛リスクも高めることも考えられます。
本シリーズでは、「オフィスで働く従業員の方々の不調を予防・改善」するため、オフィスで今すぐ出来るストレッチを、身体の専門家である理学療法士がお届けしております。
この機会にぜひ、ふくらはぎの筋肉の硬さを改善して、不調リスクを取り除きましょう。
目次
ふくらはぎの筋肉は2種類ある
「ふくらはぎの筋肉」といっても大まかな括りとなり、大きく分けると、
「腓腹筋」と「ヒラメ筋」という2つの筋肉からなります。
これらの筋肉を総称して、下腿三頭筋という呼び方もします。

「なぜ2つの筋肉なのに3頭??」
と思われた方も多いと思います。
実は、「腓腹筋」は2つに分かれていて、「腓腹筋内側頭」「腓腹筋外側頭」という2つの部分から構成されています。

「腓腹筋」の2頭と、「ヒラメ筋」を総称して「下腿三頭筋」といいます。
次は、「腓腹筋」と「ヒラメ筋」のそれぞれの特徴を解説をします。
腓腹筋について
腓腹筋の大まかな走行としては、膝裏(大腿骨)から踵(踵骨)までにかけてついている筋肉です。
踵側にいくと、ヒラメ筋とともに「アキレス腱」を構成します。
- 【腓腹筋の走行】
- ◇内側頭 大腿骨内側上顆 〜 踵骨隆起
- ◇外側頭 大腿骨外側上顆 〜 踵骨隆起
- 【腓腹筋の役割】
- 足関節を底屈(足の甲を伸ばす)させる
- 膝関節を曲げる

腓腹筋は、「膝を曲げる働き」も持っているのが特徴です。
「腓腹筋」が硬くなることにより、
「膝が伸びにくくなる」 → 「伸びないまま歩行を続ける」 → 「膝の痛みが生じる」
このようなことも生じます。
ヒラメ筋について
ヒラメ筋の大きな走行としては、スネの裏〜踵(踵骨)につきます。
踵側にいくと、腓腹筋とともに「アキレス腱」を構成します。
前に紹介した「腓腹筋」とは異なり、「ヒラメ筋」は膝の動きに関わらないのもポイントです。
- 【ヒラメ筋の走行】
- 腓骨後面・脛骨 〜 踵骨隆起
- 【ヒラメ筋の役割】
- 足関節を底屈(足の甲を伸ばす)させる

「腓腹筋」は素早い動きを行うのに関わりますが、「ヒラメ筋」は、素早い動きで使う筋肉というよりは、安静時において微細に筋肉を使って足関節を動かす筋肉となります。
簡単に言うと、常に姿勢の保持を行う筋肉であり、「姿勢保持筋」とも呼ばれます。
そのため、「長時間立ち続ける仕事」等でとても張りやすい筋肉となります。
ふくらはぎの筋肉の筋肉が硬くなることで起こる症状
では、ふくらはぎの筋肉が硬くなることで、どのような症状が起こるのでしょうか?
足の”むくみ”や”つり”やすさ
デスクワーク等で、ふくらはぎの筋肉を使わない状態が続くと、筋肉は硬くなり、血流も悪くなります。
末梢からの静脈を戻すことが出来なくなると、結果的に足のむくみへとつながります。
また、筋肉が硬くなると、筋肉の「伸び・縮み」がうまく行われなくなってしまいます。その結果、足がつるといった症状へとつながります。
足裏や踵の痛み
ふくらはぎの筋肉は、アキレス腱を介して、踵、さらには筋膜を介して足裏にまで繋がっています。

ふくらはぎの硬さが強いことにより、歩行時等に筋肉で衝撃吸収が出来ず、「足裏」「踵」「アキレス腱」等に衝撃が加わり、結果的に痛みを引き起こしてしまう可能性があります。
ふくらはぎの筋肉の硬くなりやすい姿勢とは
ふくらはぎの筋肉は姿勢を介して硬くなることも考えられます。

上記画像のように、「骨盤が前にあるような姿勢」の方は、骨盤の前移動を止めるようにふくらはぎ筋肉が働きます。そのため、ふくらはぎの筋肉が硬くなりやすいので要注意です。
いわゆるスウェイバック姿勢に分類されるような方々がこれに当てはまります。
オフィスで今すぐできるふくらはぎストレッチ
それでは最後に、オフィスで今すぐできるふくらはぎのストレッチをご紹介します!
腓腹筋ストレッチ(立位)
- 【方法】
- ①デスクや壁につかまり、伸ばしたい足を後ろに引く。
- ②つま先をまっすぐ向けた状態で踵を下ろす。
- ③ふくらはぎが伸びているのを感じる。

腓腹筋ストレッチ(段差)
- 【方法】
- ※階段等の段差を使用
- ※必ず手すり等を掴まる
- ①最大までつま先立ちをして踵を上げる。
- ②最大まで踵を下ろして、ふくらはぎが伸びているのを感じる。

ヒラメ筋ストレッチ(膝立ち)
- 【方法】
- ①膝立ちで、伸ばす側の膝を曲げた状態で前に体重をかける。
- ②ふくらはぎが伸びているのを感じる。

まとめ
今回は、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)の硬さとその理由、ストレッチ方法をご紹介させて頂きました。
従業員の身体的不調を予防するためには、日々のストレッチやフィジカルケアが非常に重要です。
細かい部分での身体の問題点・改善点等は自らでは気付けないことも多々あります。
弊社では企業内に出張し、社員様の身体状況をチェックした上でストレッチを提供し、身体的不調を改善するサービスを提供させて頂いております。
また、企業様向けにヘルスリテラシーに関するセミナーやイベント、グループセッションなどの提案も行っていますのでぜひお気軽にお問い合わせください。
〈記事執筆〉

吉田 亮太郎
【保有資格・修了】
理学療法士
NSCA-CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
外来整形外科にて数多くのリハビリや運動指導に携わる。
またトレーナーとして、一般層から高校野球選手まで、幅広い層へのトレーニングやコンディショニングの提供を行なっている。
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