2025.4.1
健康経営 女性の身体の悩み【理学療法士が解説】立ったまま靴下が履けない?|実は注意したい更年期の症状
立ったまま靴下が履けない?…など何気なく日常生活を振り返って思い当たることがありませんか?コロナ禍により一気にリモートワークを取り入れる企業が増えました。フルリモートで働く人は運動量が格段に低下しており、肥満傾向になったり、筋力の低下や骨の弱さにも影響を及ぼしています。特に働く女性の多くは家事や育児、介護などリモートワークを活用しながら働いている女性が割合として多いため、注意が必要です。
このコラムではセルフで行えるチェック項目もご紹介しています。実はロコモティブシンドロームと更年期の関係性は重要です。今回このコラムでは関係性についての解説と企業と個人とでできる対策をご紹介していきます。
ロコモティブシンドロームとは?
働く世代の方たちには関係ないと思った方もいるかもしれませんが、実は立ったまま片脚立ちで靴下を履けない人は若い方も含めて少なくありません。これとロコモティブシンドロームにどんな関係があるのかを解説していきます。
ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)は、加齢や病気により、筋肉や関節、骨などの運動器(身体を動かすための器官)が衰え、日常生活での移動や活動に支障をきたす状態のことを指します。この衰えによって介護が必要になるリスクが高まるのです。
ロコモの原因には骨や筋肉、関節や神経などの病気や痛み、機能低下に加えて運動不足、肥満、痩せすぎなどがあります。これらの症状はなんとなく軽視されがちですが、早い段階で対策を講じていることが重要です。
セルフで行えるチェック項目について
日本整形外科学会では、以下の7つのセルフチェックで1つでもチェックがつくようであれば注意が必要としています。
- ✔︎片足立ちで靴下が履けない
- ✔︎家の中でつまずいたり、すべったりする
- ✔︎階段を上がるのに手すりが必要である
- ✔︎家のやや重い仕事が困難である
- ✔︎2㎏程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
- ✔︎15分くらい続けて歩くことができない
- ✔︎横断歩道を青信号で渡り切れない
これはセルフチェックですが、詳細な検査もあります。もし思い当たることがあれば整形外科を受診し早めの対策が必要です。
特に女性はもともとの筋力量が少ないことなども影響しやすく、更年期の時期もあり影響を受けやすいとされています。
次に更年期の時期との関係性について解説していきます。
更年期の時期との関係性
更年期の時期にロコモ予備軍にならないということが最も重要になります。
ロコモの原因となる病気の一つに「骨粗しょう症」や「変形性膝関節症」、「脊柱管狭窄症」などがあります。
これらの病気の原因は、更年期の症状とも重要な関係性があるため解説していきます。
世間一般的に更年期の症状のイメージとして、ホットフラッシュという急激に顔がほてり汗がとまらないといった症状であったり、イライラや精神的な症状などがあると思います。
これらは女性ホルモン(エストロゲン)の減少によるものと、仕事のストレスであったり生活の背景が組み合わさり症状として出現してきます。そしてロコモに関係する骨粗しょう症や関節の痛みなども女性ホルモンの減少による影響を大きく受けており、更年期の時期になると腰痛が悪化したり、肩こりがひどくなるなどの症状もみられます。なぜ更年期の時期に骨粗しょう症などの症状が起こるのかをお伝えします。
[更年期の症状のメカニズム] 詳細はこちらのコラム参照
加齢により卵巣の機能が低下することによりエストロゲンの分泌が行えなくなるが、脳からはエストロゲンを分泌するように指令が出され、エラーが起こることによりさまざまな症状が引き起こされてしまいます。
このエストロゲンは骨の強さや、筋の質を保つことにも重要な役割を担っているため、このエストロゲンが減少することにより骨が弱くなり、骨粗しょう症という診断がなされたり、肩こりや腰痛などの症状がより強く出るようになってくるのです。
引用元:Women’s Healthcare Awareness & Menopause Network Society
この図のように、骨量とエストロゲンの値は比例しておりエストロゲンの分泌量が保たれている場合は骨量も十分に保たれており、閉経に伴いエストロゲンの分泌量が減少することで急激な骨量の減少が引き起こされるのです。
企業ができる対策と個人ができる対策について
企業事例
[パナソニック健康労働組合]
2025年度以降に「ロコモ対策」の項目を新たに追加する方針となっています。「健康パナソニックエクササイズ」を独自に開発し推進する取り組みを行っています。効果的なロコモ予防対策を検討するために、従業員の体力を把握し、体力チェックを実施しています。機械を使わずに簡易的に短時間で安全に実施できる内容を取り入れています。従業員が健康で明るく元気に働ける環境づくりに取り組んでいます。
[佐久間特殊鋼株式会社]
「2次予防から1次予防への意識改革」の一環として、運動器障害や老化が原因で歩行機能低下を引き起こす「ロコモティブシンドローム」を防ぐため、「SAKUMAロコモチャレンジ★2017」を実施しています。
専門家を呼び、体組成、血管年齢、瞬発力などの測定と、無理なく日頃の運動不足をオフィスで解消することができる簡単なエクササイズなどを取り入れて実施しています。
[佐久間特殊鋼株式会社]
「2次予防から1次予防への意識改革」の一環として、運動器障害や老化が原因で歩行機能低下を引き起こす「ロコモティブシンドローム」を防ぐため、「SAKUMAロコモチャレンジ★2017」を実施しています。
専門家を呼び、体組成、血管年齢、瞬発力などの測定と、無理なく日頃の運動不足をオフィスで解消することができる簡単なエクササイズなどを取り入れて実施しています。
個人対策
運動習慣を急に取り入れることはハードルが高いとされるのでまずは、日常の中でエスカレーターなどの積極的な利用を控え階段を使うことを意識することなど、いつもの日常に少し負荷を入れる要素を取り入れることがポイントです。
[椅子に座ってできる足のトレーニング]
デスクワーカーの方にも行いやすいエクササイズです。
- 1.身体を起こして座る
- 2.手はできるだけ何も触れない
- 3.膝を伸ばし10秒キープ
- 4.反対側も同様に
- 5.左右2セット
[片足立ち/つま先立ちトレーニング]
- 1.転倒のリスクがあれば壁などを支えに使う
- 2.つま先立ち/片足立ちで1分間キープ
- 3.1日3回
[スクワット]
- 1.足を肩幅に広げて立つ
- 2.お尻を引くように腰をゆっくり落とす
- 3.膝は足首より前に出ないように注意
- 4.5~6回1セット(1日3セット程度)
運動以外には、食生活が重要です。意識的に、たんぱく質やカルシウムの摂取、バランスの取れた食事を取り入れることが重要です。
まとめ
今の社会情勢の中で女性活躍を進めていく上で女性の健康課題に対する取り組みは重要度の高いものであり社会全体で変化していく意識が必要です。そのためには、企業全体で女性の健康課題に対するヘルスリテラシーを高めていくことも重要であり、制度を整えていくことが必須となります。当事者である女性も自分の体に目を向け我慢する社会ではなく解決に向かうように取り組む意識をしていくことも大切なことです。弊社でも企業様向けにヘルスリテラシーに関するセミナーやイベント、グループセッションなどの提案も行っていますのでぜひお気軽にお問い合わせください。
〈記事執筆〉

熱海 優季
【保有資格・修了】
理学療法士免許
アメリカ理学療法士協会認定「骨盤底の理学療法Level1」修了
【執筆】
『女神筋(骨盤底筋)が目覚める! 「女性のヨガと子宮の整体法で女性の不調と悩みを解決! 」』
『女性の不調と悩みを解決!! 女性のヨガと子宮の整体法』
【取材掲載】
- ◉もっと健康に、もっと美しく 日経ヘルス2015年1月号
- ◉セラピスト 2014年12月号 DEC. vol.76 子宮の機能を高める
「整体」+「セルフケア」 骨盤底筋群と骨盤の総合ケアで婦人科系トラブルを一掃! 監修 - ◉セラピスト2013年12月号 DEC vol.70 「セラピー」+「国家資格」で夢・想いを叶える
- ◉アイセイ薬局2015年冬号 ヨガで快尿
これまで延べ20,000人のリハビリや運動指導に携わり、ウィメンズヘルスの分野では専門家や一般向けの講演件数100件以上、上場企業などでのセミナーも開催。
新人時代に出会った患者様の『生理が始まってから1度も自分の身体が健康だと思えた日がない』という言葉に衝撃を受け、ウィメンズヘルスの領域を専門に学び始める。現在は産前産後の女性や生理関連の不調、更年期など女性特有のライフステージの変化に伴う身体の不調に対して運動指導や施術などを行っている。
また女性向けの健康経営にも携わり、コンテンツの作成や、ヘルスリテラシー向上のために企業で働く従業員向けのウェビナーやイベントなども実施。自身も3児の母。
弊社では、国家資格を保有している理学療法士や作業療法士が運動指導やヘルスリテラシー向上のための研修、オフィスに出張してストレッチや施術を行うサービスなどを行っております。数名の企業から大企業まで、業種問わず、良い評価をいただいております。
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