2025.7.8
セルフ 健康【もしかして五十肩?】科学的根拠に基づく治療法 & 簡単セルフチェック方法を紹介
生産世代の40-50代の方々におかれましては、身体的な不調が多く出現する世代で、日々変化する身体にお悩みを多くお持ちだと思います。
特に、「少し肩が上がりづらい」「なんか肩が痛むことが多い」といった、肩に関するお悩みは多く見受けられます。
こういった症状の代表的なものは「五十肩」とも言われますが、実際「五十肩」がどういった疾患かは、世間であまり知られていないと思います。
今回は「五十肩の病態」から「五十肩簡単セルフチェック」までをご紹介いたします。
目次
五十肩とは
五十肩とは、世間で多く聞く名前だと思いますが、実際にどういった疾患なのかはあまり知られていないのが現状です。

五十肩とは、正式には肩関節周囲炎といいます。
50代を中心とした中年以降に多く見られるため、五十肩と呼ばれます。
肩関節周囲炎というのも総称であり、
- ◉肩峰滑液包炎
- ◉腱板炎
- ◉上腕二頭筋長頭腱腱炎
- ◉石灰性腱炎
- ◉拘縮肩(凍結肩)
といった様々な病名に分類されます。
肩の周囲の筋肉、靭帯等の組織を痛めてしまうことに始まります。
五十肩=放っておいたら治る」は本当なのか?
肩が痛かった40-50代の方々は、身近な同世代に相談しようとすると、意外と「五十肩」を経験した方はいるかもしれません。
すると、下記のような答えが返ってきたことはありませんでしょうか?
「放っておいたら勝手に良くなった」
「最初は痛いけど時間が経てば良くなるよ」
これは、非常によく聞く話だと思います。
本当に五十肩は「放っておいたら治るのでしょうか」
答えとしては「半分正しく、半分間違い」です。
次の項目で詳細を解説します。
五十肩の「3つ病期」と「適切な治療」とは
五十肩の症状は単純ではなく、大きく分けると3つの病期があります。
これらを理解せずに誤った対処をしてしまうことで、症状の悪化や長期化を招いてしまいます。
炎症期 (安静が一番重要)
炎症期は、五十肩のなかでも最も痛みの強い時期です。
動かしても、安静にしていても痛いのが特徴で、夜寝ているときの痛みもあります。
医師の処方による消炎鎮痛剤等を使用することも重要です。
【目標】
◉安静にして、炎症の早期消失、痛みの緩和を目指す。
【治療法】
◉薬物療法(消炎鎮痛剤の内服、湿布、ステロイド注射)
◉理学療法(炎症に考慮しつつ、筋肉の緊張等をコントロールして痛みを緩和させる)
◉生活指導(患部の安静、痛みの緩和する肢位の指導)

拘縮期 (硬まった関節を徐々に動かす)
炎症がおさまり、痛みもかなり引いていることが多い時期です。
ただ、拘縮(筋肉、靭帯等を中心に、関節が硬まってしまって動かない状態)といい、肩がうまく挙がらない等の可動域の制限が問題になってくる段階です。
まだ、動かした際の痛みがあることが多いため、無理には動かさないことが重要です。
初期にあった強い痛みが改善したため、ここで治ったと勘違いしてしまう場合も多くあります。
しかし、実際には癒着による可動域の制限が生じている場合も多いです。
少しでも違和感や、動きにくさがある場合は、整形外科への受診をおすすめします。
【目標】
◉痛みを考慮しながら、拘縮を改善して、可動域を良くする。
【治療法】
◉理学療法(徒手療法、物理療法、ストレッチ)
※理学療法で改善しない場合は、麻酔を使用して可動域を改善する治療(サイレントマニュピレーション)も行われることもある。
◉セルフエクササイズ

解凍期 (徐々に元の状態へ)
【経過】
◉可動域制限や、動かした際の痛みも徐々に改善する時期。
徐々に元の肩の状態に戻ってくる。
【治療法】
◉理学療法(徒手療法、物理療法、ストレッチ)
◉セルフエクササイズ

このように「五十肩」には病期があり、「安静にする時期」「積極的に動かす時期」等の、時期に応じた対処が非常に重要となります。
「炎症期」では「放っておく=安静にしておく」ということが大切なため、巷で言われている対処法は、「炎症期」の時期に限ってよい対処方法となります。
しかし、「拘縮期」以降で、「動きづらさ」があるにもかかわらず「放っておく」ことは、拘縮の悪化を助長してしまいます。
このように、対処を誤った結果、症状の悪化や長期化を招いているケースを多々拝見します。
いますぐできる「五十肩簡単セルフチェック」
この記事を読んでいただいた皆様は、自分が五十肩かどうか不安な方も多いかと思います。そこで今すぐにできる「五十肩簡単セルフチェック」をご紹介します。
1 痛みの確認
1つでも当てはまれば「五十肩」のリスクあり。
- ☑動かさなくても、肩に痛みがある
- ☑寝ている時に、肩に痛みがある
- ☑腕を動かそうとしたときに「ズキッ」と激痛が走ったことがある
2 動きの確認
左右比べてみて差がないかチェック。
- ☑前方挙上(前から挙げる)

- ☑側方挙上(横から挙げる)

- ☑結滞動作(手の甲で背中を触る)

まとめ
「五十肩の病態」から「五十肩簡単セルフチェック」までをご紹介させて頂きました。
巷では、「五十肩は放って置けば治る」と言われているため、重症化してから医療機関を訪れる方も少なくありません。
五十肩をはじめとした疾患はもちろん、身体の細かい変化や不調を自身で発見することはなかなか難しいです。
弊社では企業内において、社員様の身体状況をチェックした上、身体的不調を改善するサービスを提供させて頂いております。
また、企業様向けにヘルスリテラシーに関するセミナーやイベント、グループセッションなどの提案も行っていますのでぜひお気軽にお問い合わせください。
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