2024.7.31

健康経営 エンゲージメント 福利厚生

仕事の生産性が大きく変わる?腰痛が仕事に及ぼす影響とセルフチェックの方法

健康経営 エンゲージメント 福利厚生

腰痛が、労働生産性に支障をきたす大きな要因であることをご存知でしょうか。
2024年現在、厚生労働省が労働生産性向上施策として、職場環境や働き方が原因で引き起こされる腰痛の改善を推奨しており、それに対する補助金も設置し始めております。

とはいえ、自社の従業員がどの程度腰痛を抱えているのか、その腰痛が自社にどの程度影響を及ぼしているのかを、自社で把握することは困難です。

この記事では、腰痛が仕事に及ぼす影響と自社でできるセルフチェックの方法をお伝えします。

腰痛は生産性に大きな影響を与える

近年、腰痛は労働生産性に大きな影響を及ぼすことが、多くの研究で明らかになっています。ある研究では、プレゼンティーズム(※1)に大きな影響を及ぼす原因として、第3位に腰痛がランクインしています。(※2)

1位「首・肩の痛み」
2位「睡眠不足」
3位「腰痛」

(※1 プレゼンティーズム:出社はしているものの、健康問題が理由で生産性が低下している状態)
(※2 Nagata T et al. Journal of Occupational and Environmental Medicine: May 2018)

慢性痛の代表格でもある腰痛が、プレゼンティーズムに及ぼす影響は大きく、
東大の研究では、腰痛だけでも年間の経済損失額が3兆円にも上るとも言われています。(※厚生労働科学研究データベース

今、日本人の5人に2人が腰痛だと言われ、今後も腰痛人口は増え続けるとされています。現代人に腰痛が多い大きな原因として、デスクワークなどによる「座りすぎ」が挙げられます。特に日本人は世界平均で見ても、座っている時間が長い国だと言われており、
スポーツ庁も「座りすぎ」に対する危険性について下記のように発信しております。

「長時間座り続けることで血流や筋肉の代謝が低下し、心筋梗塞、脳血管疾患、肥満、糖尿病、がん、認知症など健康に害を及ぼす危険性が指摘されています。1日に座っている時間が4時間未満の成人と比べ、1日に11時間以上座っている人は死亡リスクが40%も高まるといわれ、2011年、WHO(世界保健機関)によれば、『世界で年間200万人の死因になる』という発表もあります。」

「WHOの発表では、喫煙は世界で500万人以上、飲酒は300万人以上の死因といわれています。いまや“座りすぎ”も喫煙や飲酒と同じように健康リスクを脅かす問題の一つなのです。」
(引用元:スポーツ庁WEBマガジン「日本人の座位時間は世界最長「7」時間!座りすぎが健康リスクを高める あなたは大丈夫?その対策とは・・・」)

このように、腰痛は今や会社の生産性に大きな影響を与えるだけでなく、従業員の健康リスクを脅かす大きな問題となっています。

しかし、デスクワーカーや運送業のドライバーの方々は、明日からいきなり座らないで働くということは現実的に難しいでしょう。

そのため、従業員に生産性が高い状態で働いてもらうためにも、今までのように腰痛のケアを個々人に任せるのではなく、会社として腰痛改善に取り組む必要があります。

腰痛は会社のリスクにもつながる

腰痛は生産性の低下だけではなく、離職や労災のリスクにもつながります。厚生労働省によると、令和4年の労災認定を受けた、死傷者数は132,355人でした。その中でも、腰痛等の「動作の反動・無理な動作」による労災認定を受けた人が20,879人で、労働人口が減っているにもかかわらず、腰痛による事故は増え続けています。(※厚生労働省

特に、トラックドライバーやタクシードライバーの方々は、運転という緊張状態の中、
座り続けなければいけないため、腰痛のリスクも上がります。腰痛がひどくなると、坐骨神経痛など痺れの症状にもつながり、より事故の可能性は高くなります。

業務での事故を起こさないためにも、従業員がどのようにして身体リスクを蓄積しているのか、部署ごとや、チームごとに、職場環境や、働き方を正しく把握する必要があります。

腰痛をチェックする方法

そもそも腰痛とは?

腰痛は2つの種類に大別できます。1つ目は、骨折(転倒や骨粗しょう症による圧迫骨折)や重篤な病気(がんの転移、脊柱の感染など)、神経症状を伴う疾患(腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など)で特異的腰痛と総称されています。これらは、比較的原因が明確なため、多くの場合は専門医の診断と治療を必要とします。

2つ目は、明らかな原因疾患がない腰痛です。腰痛全体の8〜9割を占め、非特異的腰痛と呼ばれています。医療機関での画像所見(レントゲン、MRI)でも原因が特定できません。
この非特異的腰痛は悪い姿勢や長時間の座り仕事、重量物の持ち上げ動作といった腰への負担が原因になります。ストレッチや姿勢の改善、運動等で腰痛を改善することができます。

自社でできる腰痛のチェック項目

医療機関を受診すべき腰痛かストレッチ等で改善できる腰痛かを自社でチェックする方法をご紹介します。

[超危険腰痛チェック]

□転倒や尻もちをついた後に、痛みが出て日常生活に支障が出る
→骨折の可能性
□横になっても、うずくことがある。痛み止めを服用しても効果がない。
→がんの転移や脊柱の感染の可能性
□痛みやしびれがおしりから膝の下まで広がり、毎日痛みを感じる。
→腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症の可能性
□歩きにくい、つまづくことが多い、足の脱力感がある
→重度の腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症

ひとつでも当てはまる方は要注意です。まずは医療機関を受診しましょう。

[腰痛発症リスク・悪化リスクチェック]

□3ヶ月以上続く腰痛がある
□最近1週間を平均すると0~10までの11段階で7以上
(痛みが全くないは0,考えられる中で最悪の痛みを10)
□前屈や後屈した際に、痛みやしびれがおしりから膝の下まで広がる。
□長時間座っていると、腰がだるくなる、立ち上がるときに痛みがある。
□重い荷物を持った際に、腰に痛みが出る。
□前屈した際に、手首が膝のお皿より下にいかない

1つ以上当てはまる方は、ぎっくり腰を発症したり、現在の腰痛が長期間続く可能性があります。お仕事の合間やご自宅で次に紹介するストレッチを実践してみてください。

身体を予防・改善する3つの方法

腰痛を改善するためのポイントは3つあります。
①腰を反らす
②ハムストリングス(もも裏の筋肉)を伸ばす
③胸椎を動かす

①腰を反らす
腰痛は腰痛が丸くなることが大きな原因になります。腰痛は通常反っている形をしていますが、長時間の座り姿勢や猫背になることで丸くなってしまいます。
腰椎が丸くなると、椎間板に圧がかかり、ヘルニアやぎっくり腰が起こる可能性が高くなります。また背中の筋肉にも負担がかかり慢性的な腰痛を引き起こします。

○腰反らしストレッチ(これだけ体操)
①足を肩幅よりも広めに開く
②お尻の上に手のひらを当てる
③骨盤を前に押す
④胸を張り目線は斜め上を見る
⑤骨盤を前に押した状態で3秒キープ
⑥5回繰り返す

②ハムストリングスを伸ばす
ハムストリングス(もも裏の筋肉)が硬くなると、骨盤が後ろに傾き腰痛が丸くなります。
ハムストリングスは長時間の座り姿勢により、筋肉が縮こまり硬くなってしまいます。

◯ハムストリングスストレッチ
①左膝を伸ばして脚を前に出す
②つま先は上を向くように立てる
③右手で足指を触るように体を前に倒す
④反対の手で膝を押さえる
※膝が曲がる人は足首を触るようにする
⑤つま先を触り3秒キープする
⑥姿勢を戻す
⑦左右5回ずつ繰り返す

③胸椎を動かす
猫背や前かがみの姿勢での作業は腰に大きな負担をかけます。胸を張り、背骨を丸めないような姿勢での作業を心がけることで、腰痛を防ぐことができます。そのためには、胸椎を動かし柔軟性を確保しておく必要があります。

○胸反らしストレッチ
①両手を頭の後ろにつける
②肘を外に開き、胸を張る
③背もたれに背中をつけ、胸を開く
④目線は上を向ける
⑤3秒キープする
⑥姿勢を戻す
⑦5回繰り返す

腰痛は動いて治せが新常識です。過度な安静は腰痛の再発、慢性化しやすいと言われています。(※3)ますは1日1つのストレッチからでも良いので、体を動かして腰痛を改善していきましょう。

(※3Matsudaira K,et al:Comparison of physician’s advice for non-specific acute low back pain in Japanese workers:advice to rest versus advice to stay active.Ind Health 49(2):203-208,2011)

補助金で腰痛改善

働く従業員や雇用する企業にとっても、腰痛などの慢性痛は仕事の生産性に大きな影響を及ぼします。6年後に労働人口が644万人不足すると言われる中、企業が長く健康に働ける土台づくりを行う必要性がますます高まっています。

まずは、自社の従業員の健康リスクを知る第一歩目として、健康診断ではわからない慢性痛のチェックと改善方法を実践してみるのはいかがでしょうか。

プロによる腰痛のチェックや改善を行う場合は、2024年5月に厚生労働省が開始した「エイジフレンドリー補助金」がおすすめです。

エイジフレンドリー補助金は、従業員の転倒や、腰痛を防止するための専門家による運動指導など、労働者の健康保持増進のための補助金です。

今までは、高年齢労働者を常時一名以上雇用している企業だけが対象となっていたのですが、労働者を常時1名以上雇用している企業に拡大されたため、より多くの企業が活用できるよう範囲が広がっています。

要件は以下のとおりです。

引用:厚生労働省「エイジフレンドリー補助金について」

エイジフレンドリー補助金の活用することによって、慢性痛の改善を取り組む企業も今後ますます増えていくことでしょう。

まとめ

製造業の従業員の肩痛、腰痛など慢性痛の予防改善には、弊社の「オフィストレッチ®」がおすすめです。国内はじめての整形外科医監修企業向けフィジカルケアサービスで、理学療法士を派遣し、運動指導やヘルスリテラシー向上研修、不調改善のための施術を行い、数名の企業から大企業まで、業種問わず、良い評価をいただいております。

実際に施術を受けたユーザーから

・仕事中も気になるくらい腰痛に悩んでおり、整体やマッサージでは良くならなかったが、理学療法士に施術してもらって、腰痛の根本的な原因がわかり、改善に向かったのでよかった。

・腰に違和感があり、自分では大丈夫だと思っていたが、ぎっくり腰予備軍であることがわかって、施術をしてもらい、安心して仕事に取り組むことができている。

・自分の腰痛が今後どういうリスクに繋がっていくか、非常にわかりやすく説明してもらえた。仕事柄、腰痛は当たり前だと思っていたが、きちんと改善できることがわかって非常によかった

というお声もいただいております。

さらに、弊社では、サービス導入とともに補助金の申請も同時に行うことができます。
従業員の方々の状態のチェックすることであったり、ニーズのチェックなどを含め、
無料相談や、気づかないうちに職場で起こりうる健康リスクを無償でチェックする職場環境無料診断などもございます。まずは、気軽に問い合わせください。

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