2025.9.1
健康 セルフケア【オフィスdeストレッチ】オフィスでできる簡単ストレッチ!大殿筋の硬さが腰痛リスクを高める?
厚生労働省が2022年に行った国民生活基礎調査によると、「国民の4人に1人」は「病気やけが等で自覚症状がある」(有訴者)と言われております。
症状の内訳を見てみると、「腰痛」は男女ともに最も多い症状となっており、いかに国民として「腰痛」に悩まされているかということがわかります。

性別の有訴者率上位5症状(複数回答) ※厚生労働省(2022年) 国民生活基礎調査概況より引用
また企業としても、腰痛を持っている従業員がいることは少なくないと思います。
従業員が「腰痛」を持っていることにより、
- ◉従業員エンゲージメントの低下
- ◉労働生産性の低下
- ◉離職、休職率の上昇
- ◉長期的な企業の業績悪化
等の様々な不利益を企業は被ります。
そのため、企業としては、一刻も早い「腰痛の改善・予防」といった対策が求められます。
本シリーズでは【オフィスdeストレッチ】と題して、「オフィスで働く従業員の方々の不調を予防・改善」するために、「オフィスで今すぐ出来るストレッチ」を中心にお届けしております。
- ◉職場に身体的不調を持つ従業員がいる
- ◉従業員の不調を防ぐ方法が知りたい
- ◉自分自身に不調があり、今すぐオフィスで出来るストレッチを知りたい
といった方に読んでいただけますと幸いです。
目次
「腰痛」と「大殿筋」はどのように関わっているか?
前回は「腰痛」と「ハムストリングス」に関する記事を配信させて頂きました。
今回は「腰痛」と「大殿筋(お尻の筋肉)」の関係に迫ります。
大殿筋の役割
大殿筋はお尻の筋肉であり、よく海外の芸能人やモデルでお尻がプリッとしている方を見かけたことがあるかもしれませんが、その大部分が「大殿筋」に当たります。

スクワットを始めとした下半身のトレーニングをする際に必ず関わってくる筋肉で、身体を鍛えている人にとっては非常に馴染みのある筋肉だと思います。
美しい身体のラインやスポーツをする方にとって重要なことはもちろん、一般の方が日常生活を送るため(歩く・階段を登る ect..)にも非常に重要な筋肉となります。

非常に大きな面積を有する筋肉であり、下半身の中では、ももの前の「大腿四頭筋」に次いで2番目の大きさを誇る筋肉です。
大殿筋の具体的な役割としては、股関節の伸展といって、股関節を後ろに引く動きが主な役割になります。その他にも、骨盤を後傾(後ろに傾ける)という作用も持っています。
また、下半身の動きだけに関わっているわけではなく、広背筋や胸腰筋膜と言われる背中の組織と連結しております。
そのため、下半身の筋肉でありながら「腰回りを安定させる」ことに関与しているのです。
「腰痛」と「大殿筋」の関係性
大殿筋と腰痛の関係をもう少し深掘りします。
筋肉のつながりによる腰への影響
先述の通り、「大殿筋」は背中の組織と連結しています。
Back Functional Lineと言われる筋肉のつながりがこれに当たります。

つながりの中で筋肉はお互いに引っ張りあっているため、「大殿筋」の硬さや弱さが生じてしまうと、引っ張り合いのバランスが崩れ、腰の痛みや不調に繋がってしまいます。
なので、大殿筋を硬くしないことも、弱くしないことも重要です。
隣接関節の動きが悪くなることによる腰への影響
腰痛を考えるとき、隣り合わせにある関節(隣接関節)の動きが非常に重要となります。
腰を中心に考えたとき、「胸椎」「股関節」がそれに当たります。

例えば、「前屈」という前かがみになる動きを考えた場合、胸椎・腰椎・股関節がお互いにバランスよく動くことで、きれいな前屈が可能となります。

「大殿筋やハムストリングス」などの股関節後面の筋肉が硬くなってしまうと、前屈の際に伸びるところがなくなり、腰の動きが大きくなった結果、大きな負担がかかります。

結果として、腰の筋肉への過剰な負担がかかり、腰痛が引き起こされてしまいます。
「大殿筋」が硬い人の姿勢の特徴
次に、大殿筋が硬い人に多い姿勢の特徴を2つ紹介します。
sway back(猫背タイプ)
- ◉背中の丸まりが強い
- ◉下腹部が出ている
このような姿勢の特徴があります。

flat back(平背タイプ)
- ◉横から見たときに背中がまっすぐ
- ◉頭が前に出ている
このような姿勢の特徴があります。

上記に挙げたような姿勢の方は、大殿筋が硬くなっていることが多いです。
次に紹介するストレッチをぜひトライしてみてください!
オフィスで出来る大殿筋ストレッチ
それでは、「大殿筋」に関する3つのストレッチを紹介させて頂きます!
椅子で行う大殿筋ストレッチ
デスクで座りながらの環境下でオススメのストレッチです。

【方法】
①伸ばす側の足を、台等の上に、膝を曲げて乗せる。
②骨盤と腰は丸まらないように立てる。
③おへそが、曲げた膝に近づくように身体を倒していく。
床で行う大殿筋ストレッチ
オフィスでは難しいかもしれませんが、床に横になれる環境下でオススメのストレッチです。

【方法】
①伸ばす側の足を、反対側の足の上に、膝を曲げて乗せる。
②反対側の膝をつかみ、自分の身体の方に引き寄せていく。
まとめ
今回は、「腰痛」と「大殿筋」の関係と、「大殿筋のストレッチ方法」をご紹介させて頂きました。
従業員の身体的不調を予防するためには、日々のストレッチやフィジカルケアが非常に重要です。
細かい部分での身体の問題点・改善点等は自らでは気付けないことも多々あります。
弊社では企業内に出張し、社員様の身体状況をチェックした上でストレッチを提供し、身体的不調を改善するサービスを提供させて頂いております。
また、企業様向けにヘルスリテラシーに関するセミナーやイベント、グループセッションなどの提案も行っていますのでぜひお気軽にお問い合わせください。
〈記事執筆〉

吉田 亮太郎
【保有資格・修了】
理学療法士
NSCA-CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
外来整形外科にて数多くのリハビリや運動指導に携わる。
またトレーナーとして、一般層から高校野球選手まで、幅広い層へのトレーニングやコンディショニングの提供を行なっている。
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