2025.10.8
健康 セルフケア【オフィスdeストレッチ】オフィスでできる簡単ストレッチ!もも前の筋肉を伸ばして腰痛を改善!
厚生労働省が2022年に行った国民生活基礎調査によると、「国民の4人に1人」は「病気やけが等で自覚症状がある」(有訴者)と言われております。

中でも、「腰痛」は男女ともに最も多い症状となっており、いかに国民として「腰痛」に悩まされているかということがわかります。
企業にも、腰痛に悩む従業員は多いのではないかと思います。
従業員が「腰痛」を持っていることにより、
- ◉従業員エンゲージメントの低下
- ◉労働生産性の低下
- ◉離職、休職率の上昇
- ◉長期的な企業の業績悪化
等の様々な不利益を企業は被ります。
そのため、企業としては、一刻も早い「腰痛の改善・予防」といった対策が求められます。
本シリーズでは、「オフィスで働く従業員の方々の不調を予防・改善」するため、
オフィスで今すぐ出来るストレッチ=【オフィスdeストレッチ】
と題して、身体の専門家である理学療法士がお届けしております。
- ◉職場に腰痛に悩む従業員がいる
- ◉従業員の腰痛を防ぐ方法が知りたい
- ◉現在、腰痛があり、今すぐオフィスで出来るストレッチを知りたい
といった方に読んでいただけますと幸いです。
目次
もも前の筋肉「大腿直筋」とはどのような筋肉か?
以前の記事では、「ハムストリングス」や「大殿筋」が腰痛に関わる理由について解説させて頂きました。
今回はもも前の筋肉である「大腿直筋」と「腰痛」との関係を考えてみます。
大腿直筋の役割
スポーツジムに通っている方であれば、このような膝を伸ばすマシンをみたことがあると思います。

「レッグエクステンション」というマシンで、トレーニングをしている方は、一度はやったことがある方も多いと思います。
このマシンでは、「大腿四頭筋」を主に鍛えることが出来ます。
今回ご紹介する「大腿直筋」は、大腿四頭筋と呼ばれる太ももの前の4つの筋肉のうちの1つです。
- ◉大腿直筋(太もも前の中心にある強く大きな筋肉)
- ◉内側広筋(太ももの前の内側にある筋肉)
- ◉外側広筋(太ももの前の外側にある筋肉)
- ◉中間広筋(大腿直筋の更に深い部分にある筋肉)

大腿四頭筋の中でも、「大腿直筋」は、
下前腸骨棘という骨盤の一部分から、膝を介して”すね”の骨(脛骨)まで付着します。
大腿四頭筋という筋肉全体としては、基本的には膝を伸ばすことに関与します。
ですが、「大腿直筋」に限っては少し異なり、筋肉の作用としては、
- ◉膝関節を伸ばす
- ◉股関節を曲げる
- ◉骨盤を前傾させる
- という多くの動きに関与しています。
「大腿直筋」は、他の大腿四頭筋とは異なり、骨盤まで筋肉がついているため、骨盤・股関節を動かすことが出来ます。

「骨盤についている筋肉で、股関節を曲げて、骨盤を前傾させる」
というところが、他の大腿四頭筋の筋群とは異なるポイントとなります!
「大腿直筋」と「腰痛」の関係性
「大腿直筋」が骨盤についている筋肉ということはご理解頂けたと思います。では、大腿直筋が硬くなったときに、どのようなことが引き起こされるのかを考えてみます。
反り腰姿勢による影響
大腿直筋の硬さは、骨盤を前傾させ、更に骨盤の上に乗っている腰椎の前弯(反り腰)を強めます。

反り腰の状態の人は、腰を反ろうとしたときに、「反っている状態」から「さらに反る」状態へと動きをしようとします。
その結果、腰の筋肉や関節に負担が集中し、腰痛が引き起こされてしまいます。
股関節や骨盤の動きが制限されることによる影響
前回までの記事においても、大殿筋やハムストリングスの硬さにより、股関節の動きが制限され、前屈等の際に腰に負担がかかることをご説明させて頂きました。

大腿直筋も骨盤に付着し、股関節の動きに関与するので、同様の事が言えます。
- 「大腿直筋」が硬いことで、
- ◉股関節を後ろに引く動き
- ◉骨盤を前方に動かす動き
- が制限されてしまいます。

上記の写真のような反り方では、骨盤や股関節が動いておらず、腰に負担が集中します。

一方で、上記の写真のような反り方では、股関節と骨盤が動いており、腰の負担を軽減することが出来ます。
「大腿直筋」が硬い人の姿勢はどのような姿勢か
大腿直筋が硬い人は、Lordosisという反り腰タイプの姿勢を呈している事が多いです。
Lordosis(反り腰タイプ)
- ◉骨盤が前に倒れている
- ◉腰の反りが強すぎる
- このような姿勢の特徴があります。

上記に挙げたような反り腰姿勢の方は、「大腿直筋」が硬くなっていることが多いです。
次に紹介するストレッチをぜひトライしてみてください!
オフィスで出来る大腿直筋ストレッチ
立って行う大腿直筋ストレッチ
- 【方法】
- ①立った状態で膝を曲げ、足首をつかむ。
- ②かかとをおしりにつけるようにして、ももの前を伸ばす。
- ※腰が反らないように注意

膝立ちで行う大腿直筋ストレッチ
- 【方法】
- ①片膝立ちになり、膝を曲げ、足首をつかむ。(不安定なので、反対の手はどこかを抑えておくとgood)
- ②かかとをおしりにつけるようにして、ももの前を伸ばす。
- ※腰が反らないように注意

寝て行う大腿直筋ストレッチ
- 【方法】
- ①正座をする姿勢から、仰向けになってももの前を伸ばす。
- ※腰や膝が痛む方は無理をしないように注意

まとめ
今回は、「大腿直筋」と「腰痛」の関係、「大腿直筋のストレッチ方法」をご紹介させて頂きました。
従業員の身体的不調を予防するためには、日々のストレッチやフィジカルケアが非常に重要です。
細かい部分での身体の問題点・改善点等は自らでは気付けないことも多々あります。
弊社では企業内に出張し、社員様の身体状況をチェックした上でストレッチを提供し、身体的不調を改善するサービスを提供させて頂いております。
また、企業様向けにヘルスリテラシーに関するセミナーやイベント、グループセッションなどの提案も行っていますのでぜひお気軽にお問い合わせください。
〈記事執筆〉

吉田 亮太郎
【保有資格・修了】
理学療法士
NSCA-CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
外来整形外科にて数多くのリハビリや運動指導に携わる。
またトレーナーとして、一般層から高校野球選手まで、幅広い層へのトレーニングやコンディショニングの提供を行なっている。
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