2024.11.20
健康経営 エンゲージメント健康経営が従業員に浸透してない?従業員に浸透させる方法を事例とともに解説。
従業員の働きやすさやパフォーマンスの向上に重要な「健康経営」。健康を無視した働き方には身体的・精神的負荷がかかるなどあらゆるデメリットがあります。
従業員の健康意識が高まらずに健康経営が進まないケースは少なくありませんが、適切な対策を打つ必要があります。
本記事では、「健康経営のメリット」や「従業員の健康意識向上につながる健康経営の事例」を解説します。
目次
そもそも健康経営とは?
健康経営とは、従業員の健康状態の維持・改善が企業全体のパフォーマンス向上につながるという発想で行われる、企業による健康管理です。
厚生労働省の調査によると、2020年時点で7,500万人いた生産年齢人口が2050年には5,200万人にまで減少するとされています。生産年齢人口が減っている背景にあるのは、日本全体の人口減少です。同省によると、2020年では1億2,600万人だった人口が1億人前後まで減少すると試算されています。
働き手の確保が難しくなったり、高齢化が進んだりするなかでは社員の健康管理が欠かせない時代になってきました。
健康経営に取り組まなければ、自社のノウハウを熟知した社員の定着性が低下したり、高齢を迎える社員がパフォーマンスを発揮しにくくなったりする可能性があります。
参考:健康経営の推進について(厚生労働省)
健康経営は従業員の行動が変わる
健康経営のメリットは、社員の生産性向上や人材定着です。健康経営により、仕事を通じて成長でき、安心して働けると思ってもらえたり、自社への帰属意識形成につながったりする効果が期待できます。
以下より、メリット2つを解説します。
社員の生産性が高まる
社員の体調を良好に保てば、社員がパフォーマンスを発揮しやすい状況が作れます。健康経営で身体とメンタルの両面を整えることにより、集中力やモチベーション、能率の向上が見込めるのです。
株式会社保健同人フロンティアの調査によると、健康経営を推し進めている企業は、そうでない企業と比べてすべての項目で良好な結果が現れました。以下が、調査の結果です。
生産性が良好なのは値がより高い方です。黄色のグラフが健康経営を推し進めている企業を、青色の方はそうでない企業を表しています。
出典:【調査レポート】健康経営による生産性向上の効果が明らかに~30万人のストレスチェックデータによる調査分析から見えた健康経営の重要性
調査からも、健康経営が組織への愛着・役割の遂行・向上心の各項目に好影響を与えていることが明らかです。組織への貢献、実際の業務遂行、さらなるステップアップを目指す意欲にプラスの影響がある様子がうかがえます。
人材の定着がしやすくなる
健康経営の推進により、働きやすい環境が整えられ離職のリスクを軽減できます。働きながら体調を改善できれば、日々の業務にポジティブに取り組めるようになるでしょう。
同じく、株式会社保健同人フロンティアの調査によると、生産性尺度の測定時と同じく、健康経営の推進企業がすべての項目で上回る結果が出ています。
先ほどと同じく、値が大きい方が結果が良好で、青色が健康経営推進企業、黄色がそうでない企業を表しています。
出典:【調査レポート】健康経営による生産性向上の効果が明らかに~30万人のストレスチェックデータによる調査分析から見えた健康経営の重要性
グラフからも、健康経営の推進企業は成長できる職場・心理的に安全な職場・認められる職場である傾向が強いとわかりました。健康経営の推進は職場での成長の実感や安心感につながり、企業に対する好印象につながりうるといえます。
もちろん、人材の定着だけでなく、採用時に求職者から好印象を持ってもらえる可能性もあるため健康経営の推進は積極的に行うべきです。
健康経営の第一歩は健康課題の把握
自社に合った対策を打つためには、従業員の健康状態がどうなっているのかを知ることが欠かせません。企業ごと・職種ごとに発生しやすい症状は異なります。
現場仕事で腰を痛めている方とデスクワークで首や肩の痛みに悩んでいる方が同時に所属している場合がその一例です。
自社に合った健康経営をこれから推し進めるには、以下の項目を調査するとよいでしょう。
- ◉健康診断の受診率と結果
- ◉ストレスチェックの結果
- ◉従業員の年齢や業務内容など
- ◉面談の記録
各従業員の健康診断の結果から、自社の健康課題の傾向が分析できます。ストレスチェックの結果や部署ごと、年齢ごとの健康課題も分析すると、さらに詳細な傾向の把握が可能です。
面談では、業務状況・生活習慣・趣味・症状、希望する配慮など様々な観点で、ヒアリングや健康指導を行うと従業員を取り巻く環境が分かりやすくなります。
面談時に、社員に健康のリスクを伝える上で重要なのは、「今の生活を続けた場合に数年後にどんな悪影響が出るか」を具体的にイメージしてもらうことです。
例えば、「肥満体質であるがゆえに食事や飲酒の内容が制限されたり、骨や間接に負担がかかり関節痛を引き起こす可能性がある」と伝えることで、体質の改善への行動を引き出せる可能性が生まれます。
加えて、自社HPやプレスリリースで社内外に健康経営の推進を発信するのも良いでしょう。社内での健康意識の向上のほか、イメージアップにもつながります。
健康経営の取り組みはどうすればいい?事例を紹介
これから健康経営を推し進めたい場合、実践できる手法にはどのようなものがあるのでしょうか?
以下より、取り組みの事例集を健康経営優良法人2024(中小規模法人部門)よりまとめました。
自社でも出来そうな手法を学び、実践のヒントにしましょう。
社員の身体不調を改善できたメーカーでの事例
ある製造業を営む企業では、現場作業の負担で肩こりや腰痛に悩む社員が多く、突発的な欠勤の対策が望まれる状況だったとのことです。
そこで、月に1回キャリアコンサルタントと理学療法士の両方の資格を持つ外部講師を招き、以下の指導を行いました。
- ◉心と身体の不調がどう関連するのか
- ◉心と身体の整え方
そのうえで、キャリアコンサルタントが社員の悩みを把握し、後作業療法士や産業医らで従業員の悩みに対する対処法を検討しました。その結果、2020年以降は離職がゼロになるという成果をあげることができました。
本事例の特徴は、個別にフォローする取り組みと悩みの早期発見が離職ゼロにつながっている点です。
アンケートや面談を通じ、社員の悩みを把握する取り組みは多くの企業で実施可能です。社員が感じる健康への不安を把握し、社員に合わせた対策を行えるようになりましょう。
社員の健康意識を高められたIT企業での事例
あるIT業の企業では、社員の健康経営への関心の薄さが課題でした。若手社員の食生活も乱れており、社員間での健康経営の理解度に差があり、取り組み自体をやめようとしていたといいます。
そこで、健康経営に関わるメンバーを部署から1名ずつ関わるような体制を作り、姿勢や野菜の摂取など取り組むべきテーマを定期的に学んだということです。
その結果、同僚が健康経営に取り組む様子を受けて、社員間での健康意識の高まりが感じられるようになりました。
実際に、社内で実施しているアンケートでは健康経営を行っている人の割合が75%から81.8%に上昇したほか、「健康のために行っていること」の質問への回答内容が充実したということです。
その他、この企業では業務の合間に食べられる健康的なおやつの支給や、日報を利用して体調を把握する取り組みを行っています。業務の中に健康経営を取り入れ、知らず知らずのうちに社員の健康意識を高められた事例といえます。
本事例から、一部の社員だけでも健康経営に関わることや健康意識を高める仕掛けづくりが重要といえるでしょう。
まとめ
健康経営は定着性や生産性の向上に寄与しますが、重要なのは従業員と一体となって取り組むことです。健康状態の把握や従業員への見通しの説明があげられます。
社員との面談や日々のやりとりを通じ、健康への意識向上を促しましょう。
また、健康経営での施策にはオフィストレッチがとくにおすすめです。理学療法士・作業療法士の指導により、自身の姿勢のどこが悪いかや痛みの原因と対処法が学べます。納得感のあるアドバイスが受けられ、自分でケアするヒントも得られるため、従業員の健康増進を期待できます。
一時的な処置ではない、痛みの根本改善ができるオフィストレッチ®︎を活用し、健康経営を推し進めてください。
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