2024.11.20

エンゲージメント

【職場環境診断】エンゲージメント低下の原因?職場環境で起きる身体的不調をチェック!

エンゲージメント

企業・組織における「職場環境」が従業員に与える影響は数多くあります。
特に不良な職場環境がもたらす悪影響は様々あり、具体的には、

  • ◉身体的不調の訴え増加
  • 従業員エンゲージメントの低下
  • ◉離職率の上昇
  • ◉労災発生率の上昇
  • ◉企業イメージの低下
  • ◉採用不振

などの不利益をもたらします。
今回は、職場環境によって「身体的不調」につながる例に注目し注目し、従業員エンゲージメント低下を防ぐポイントをご紹介します

上記のような問題点でお悩みの経営者の方々に役立つ内容となれば幸いです。

①職場環境による従業員の身体的不調とは

まずはじめに「身体的不調」には、どのような症状があるのでしょうか?

厚生労働省が2022年に行った国民生活基礎調査によると、国民の4人に1人は「病気やけが等で自覚症状のある者(有訴者)」であると言われております。
どんな症状が多いのかというと、男女ともに「腰痛」「肩こり」が1位、2位を独占しています。

性別にみた有訴者率の上位5症状(複数回答)
厚生労働省(2022年) 国民生活基礎調査概況より引用

このような身体的不調を引き起こす原因として、「職場環境」は間違いなく大きな要因となるでしょう。身体的不調に関わる可能性のある「職場環境」を大きく分けると、

  • オフィス空間による影響
  • 働き方の影響

上記の2つの要因に影響されます。

1 オフィス空間が与える影響

長い人では、1日に8時間を超えるデスクワークをされる方もいるかと思います。
仕事をする上で大きな土台となるオフィス空間の環境が身体に与える影響はとても大きなものとなります。

VDT作業の影響

2008年に行われた、VDT作業(=Visual Display Terminals、液晶画面・キーボード・マウス・タッチ画面等を使用する作業)が身体的不調に与える影響を示した調査があります。

平成20年技術革新と労働に関する実態調査結果の概況より引用

上記の調査より、長時間にわたるモニター・マウス・キーボードの操作は身体的不調を与えることがわかります。
特に、「目の疲れ・痛み」「首、肩のこり・痛み」がもっとも多いことがわかります。


意外かもしれませんが、眼の運動というのは、後頭下筋群という、頭の後ろにある筋肉とリンクしています。

そのため、モニターを見続けるという眼の運動をすることによって、後頭下筋群という筋肉には大きな負担がかかります。この後頭下筋群に過度な負担がかかることによって、首・肩のこり頭痛につながることも多くあります。

◉椅子やデスクの影響(4つのチェックポイントあり)

高すぎる椅子や低すぎる椅子を使用している場合は、不良姿勢を引き起こし、首・肩・腰へのストレスを増大させます。

不良姿勢が続く環境下においての作業が長時間、毎日にわたって行われると、従業員の身体には過剰な負担がかかることが予想されます。

以下、4つの簡単なチェックポイントをご用意しました。

☑モニターは、目線の高さにあるか
→低すぎても、高すぎても、過剰な眼球運動や、首・肩の筋肉の緊張に繋がる

☑キーボードの位置は、肘が適度に曲がっているか(伸び過ぎず・曲がり過ぎず)
→肘の角度は、腕の筋肉の緊張に繋がる

☑足は床についているか
→足が浮いていると、全身の筋肉の緊張しやすくなる

☑背中全体が、背もたれにピッタリついているか
→背中が一点だけついている状態よりも背骨が安定する

ぜひ今の職場環境をすぐにチェックしてみて下さい。

2 働き方が与える影響

ここまではオフィス空間が与える影響について説明してきました。
しかし、オフィス空間がいくら良くても、「労働時間」や「労働内容」の働き方によって、身体的不調にが引き起こされることは多くあります。

ここでは、「内勤を中心としたオフィスワーカー」の場合と、「運送業などのドライバー」の場合に例を分けて説明していきます。

◉内勤を中心としたオフィスワーカーの場合

18 歳以上 50 歳未満の従業員 604 名を対象とした研究によると、「肩こり症状」「座位中心で歩かない勤務状況」との間に高い相関があることが示されております。
(加藤 剛平,岩本 幸英,豊永 敏宏(2019):勤労者の肩こり症状に関連する因子の検討(日本職業・災害医学会会誌,67:87-94)より)

座位中心で、歩かない時間が長くなると、労働者は「身体的不調」をより強く訴えるようになってきます。
オフィスワーカーは、座りすぎず、こまめに立つ習慣がより重要になってきます。

◉運送業などのドライバーの場合

トラック・タクシーの運転手をはじめとした運送業においても、「座りすぎ」という問題が大きく影響します。

運転手は、荷物やお客様を運んでいる時間が長いのは勿論、待機時間も車内で座っている事が多いと思います。

必然的に「座りすぎ」の状態に晒されており、常に身体的不調と隣合わせの環境であります。

ドライバーが座りすぎる問題について詳しくは下記記事を参照下さい。
【運送業の方必見】ドライバーの座り過ぎによる身体リスクとその対策を解説

②企業による職場環境改善の取り組みの一例

身体的不調が少ない企業には、必ずと言ってよいほど、従業員が健康に働けるような仕組みがあります。労働時間の管理が難しく、現場での長時間労働が強いられることが多い「運送業」での一例を紹介します。

時間管理システムの導入により、労働時間を短縮した一例【菱木運送株式会社(千葉県)】

運送業界では、厚生労働省によって改善基準告示(自動車運転者の労働時間等の改善のための基準)が設けられていますが、依然として時間管理が難しい現状があるようです。菱木運送株式会社(千葉県)では、「乗務員時計」というシステムにより、改善基準告示を遵守するために必要な時間情報を自動的に算出し、ドライバーと運行管理者にリアルタイムに提供しています。

システムを活用し改善基準告示遵守を図ることで、安全な輸送を実現(厚生労働省 働き方改革特設サイト 中小企業の取り組み事例 File.157 より引用)

時間管理システムの導入により、運送業界での大きな問題となっている「荷物積み込みの待機時間」の減少に繋がり、労働時間の短縮につながったそうです。

労働時間が短縮したことにより、身体的不調も減少傾向にあると考えられます。
このような企業の取り組みが非常に重要と言えます。

③職場環境の改善のための方法

1こまめに立つ習慣を身につける

仕事に集中すればするほど、立つことを忘れて座りすぎが起きてしまいます。
前述の通り、連続座位の時間が長くなればなるほど、肩こりや腰痛など「身体的不調」のリスクは上がって行きます。

「30-60分おきに必ず立つ」
「時間が来たらオフィスの外に出て、空気を吸う」

など、自分や会社として強制的にでも習慣化することで、座り過ぎを防止することが必要です。

2バランスボールのオフィスチェアを導入

どうしても作業を中断することができない職種の方々もいらっしゃると思います。

そんな方には、座りながらでも身体を動かすことが出来る「バランスボール」がおすすめです。

Technogym社
Wellness Ball Active Sitting

https://www.technogym.com/ja-JP/product/wellness-ball-active-sitting_A0001258.html
https://delight-wow.com/products/detail/494

上記にあるTechnogym社製のものは、オフィスで使用することを考え、転がらないタイプのボールとなっております。
バランスボールに座って仕事をすることで、常に骨盤や足を動かしている状態となるため、座り過ぎの影響を最小限にすることが出来ます。

3フィジカルケアサービスを利用する

会社にフィジカルケアの専門家を派遣して、定期的に不調を予防する環境作りをすることも非常に有用です。
いくら環境に気をつけていても、細かい身体の変化や、不良等は自らでは気付けないことも多々あります。

従業員の肩・腰痛などの慢性痛の予防改善には、弊社の「オフィストレッチ®︎」がおすすめです。
国内初の整形外科医監修企業向けフィジカルケアサービスで、理学療法士を派遣し、運動指導やヘルスリテラシー向上研修、不調改善のための施術を行っており、数名の企業から5000名以上の規模の企業まで、業種問わず、お喜びびいただいております。(詳細は導入事例をご覧ください。)
また、弊社では、サービス導入とともに補助金の申請も同時に行うことができます。

④まとめ

本記事を通して、職場環境が与える身体的不調の影響をご理解いただけましたら幸いです。
従業員の慢性痛は生産性に直結するため、従来のように個人に任せるのではなく、企業として解決する必要があると考えている企業も増えています。
今年発表されたエイジフレンドリー補助金の活用により、慢性痛の改善を取り組む企業はますます増加するでしょう。
まずは、自社の職場環境のチェックやニーズのチェックも含め、無料相談を受け付けておりますので、お気軽にお問合せくださいませ。

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